2012/08/28

介護の現場に触れて

最近、2回ほど、デイサービスの現場を見てきた。
まず、ご高齢の方々から、色々な話を聴くことができたことは、何よりの収穫だった。なかなかこのような世代の大勢から話を聴く機会が無かっただけに、ひとつひとつの話が興味深く、そして大変参考になった。


■ 戦争のこと
昨今、中国、韓国との関係性がかなり難しい状況になってきているが、そういったことを考える上でも、年長者、戦争経験者からの言葉は非常にありがたい。大正生まれ、昭和初期の生まれの方々がお話してくださる戦時中のこと、戦後のことは、辛い、貧しい、苦しい、そんな苦労したことばかりだった。戦争が正しい・間違っている、そんな議論ではない。単に、ひとりの家族を持っていた人間、そこに生のある人間の言葉は、辛い経験、苦労した経験だった。ニュースや新聞を見て、感じることだけでなく、こういった話を踏まえて物事が考えられるようになることは、本当に有益だ。


■ 健康のこと
さすがにご高齢。身体のあちこちにガタが来ていらっしゃる。興味深いこともいくつか。
・ 高血圧の薬を40年も飲み続けている(血圧は正常範囲)なんて人もちらほら(ある人は、むか~し、主治医に飲むように言われて、なんで飲んでいるか、止められないかは知らないとのこと)
・ 身体が動く、動かないにかかわらず、外出はかなり億劫になってしまうらしい(だからデイサービスに来ているのかもしれないが)
・ 心筋梗塞を4回もされた方がいた(医者の腕がいいんだ、とおっしゃってました)
・ 膝が痛いという人は多く、手術した人も結構な割合でいる(生活の質を保つ上で、膝は大事!!)

でも、元気な方も、あちこち痛い・しびれる・動かないとおっしゃる方も、みなさんそれぞれ、色々あるものの、「今」を楽しむことに前向きで、何事にも感謝を忘れない。その姿勢が健康の秘訣なのかな・・・というのがこの2回(たった10数時間のことだが)の一番の感想。


■ 地域のこと
ご高齢の方の、ちょっと前の話しは、ちょっとではなく、だいぶ前の話だったりするのだが、30年、50年、タイムスリップできるので、非常に聞いていて飽きない。自分の祖父母の話と重なったりすることもあるから、また面白い。自分の生活する地域の歴史や人のことを理解するのは、やはり大事だ。今日はキャベツ畑の話を聞くことができた。なんてことない話だが、その畑には、昔からの長い歴史があり、そして今日がある。これまで子供と蝶々を見ていた畑を、また違った目で見ることができる。


様々な話を聞き、今日、家に帰ってきてから、福祉の領域で自分に何かできないか考えていた。まだまだ温めなければならないが、少しでも役に立てることがないか、考え続けたい。
このようなボランティアを受け入れてくれる環境にも感謝!