医療、福祉に貢献するために

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~ 株式会社メディチュア Blog

2015/03/02

大学病院の中身の議論をしよう(耳鼻咽喉科系疾患)

今回は耳鼻咽喉科系の疾患について考えてみたい。ただし、今までの病院別の分析と異なり、疾患・手術有無別の議論だ。

MDC03 耳鼻咽喉科系の疾患別大学病院らしさ分析結果(クリックで拡大されます)

上のグラフは、縦軸に全病院の症例数、横軸に大学病院らしさ(高いほど大学病院らしい疾患)を置き、各疾患(手術有無別)をプロットした。

例えば、030400 97(前庭機能障害、その他の手術あり)は、極めて大学病院らしい疾患であることを意味している。というのも、この症例で10症例以上なのは、大阪大学病院だけだからだ。

逆に、030440 99(慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫、手術なし)は、大学病院らしくない疾患であることを意味している。大学病院本院では、この疾患で年10症例以上になっているところはひとつもない。

このような切り口で各疾患を見ていくと、症例数の多い疾患では、030440 01(慢性化膿性中耳炎・中耳真珠腫、鼓室形成術あり)は、大学病院本院の比率が高い。同様に、03001x 01(頭頸部悪性腫瘍 01手術あり)も大学病院らしい疾患と言えよう。

また、全診断群に言えることだが、030400 99(前庭機能障害、手術なし)が、ひとつの示唆を与えてくれている。前庭機能障害の手術なしは、大学病院本院に入院する症例数は全体の3%程度であり、非常に少ない。大半が市中病院に入院していることになる。しかし3%の患者が大学病院本院に入院している。もしかしたら、これらの患者は、市中病院で検査しても原因が不明であった等、非常に難しい症例だったかもしれない。現状の制度上、あくまでも疾患の分類と手術・処置の内容で点数が決まってしまうが、そもそも診ている疾患が異なる可能性も考えられる。

大学病院が大学病院らしい医療を提供しているかどうか、疾患別の情報開示が望まれるところだ。

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