医療、福祉に貢献するために

医療、福祉に貢献するために
~ 株式会社メディチュア Blog

2015/05/18

地域医療構想を生ぬるく考えていると、その先に待っているのは、診療報酬による厳しい誘導だろう

地域医療構想の調整会議が続々と始まっているらしい。

さっそく、議事録が公開された地域も出てきた。例えば、下のリンク先にある徳島。

平成27年度第1回徳島県地域医療構想調整会議 | 安心とくしま

配布資料などは、地域医療構想ガイドライン等なので、ご存じない方はご覧いただくとして、興味深いのは議事録だろう。

地域医療連携推進法人については、憶測の中での議論ゆえ、はっきりとは言えないだろうが、「社福の剰余金を医療に」なんて話も飛び出している(本当なのか??)

以下、平成27年度第1回徳島県南部地域医療構想調整会議議事録から引用

事務局 今委員からありましたのは、皆さんがなじみのある言葉でいうと、ホールディングズと 言ういい方でございます。今漢字でおっしゃられた地域医療連携推進法人センターが正式 な名称でございますが、いわゆるホールディングズ方式を導入して横の連携、あるいは縦 の連携とっていきます。県域内の病院、診療所が統治の部分で横につながっていく、ホー ルディングズなので上で決まったことをみんなで従って進めて行く、というのが横のホー ルディングズです。もうひとつは、社会福祉法人などの医療から介護までできる縦のホー ルディングズ があります。この2パターンが国のほうで想定されるホールディングズの 形態でございます。  (中略)  ただ、霞ヶ関のしかるべき立場にある方に話を聞くと、法律も通り、社会福祉法人の剰 余金を医療のほうに使うなどの方法で、2,3年後には全国に200くらいホールディン グズが出来れば良いなとおっしゃっておりましたが、各都道府県で考えると、 せいぜい 2,3できればよいのかなと思っております。もちろん多いところは都市部を中心として もっと作ることが出来るのかもしれません。今の段階ではその程度のもくろみというふう に聞いております。法律は通っておりますので、地域住民のためになるようなホールディ ングズ形態というのは 追い求めていきたいと考えております。 (引用以上。http://anshin.pref.tokushima.jp/med/docs/2015050700020/files/gijiroknanbu.pdf

閣議決定しただけで、今まさに法案を作っているところだろう。これから国会審議を経て、その後、施行となるので、まだ「法律は通った」わけではない。

また、最大の関心事になるであろう都道府県知事の権限についても、委員から積極的な質問が出ている。(以下、同じ議事録から引用)

委員 資料1の7ページですけれども、地域医療ビジョンを実現するために協議の場を設ける とあります。それでも調整できない場合都道府県知事が講ずることが出来る措置がありま す。その中に、要請、命令、指示と3つありますが、どのように使い分けているのでしょ うか。 
事務局 この部分に関しては基本的に発動するつもりはありませんが、命令・指示ができるとい うのは公的あるいは公立病院で使い、民間病院については一番柔らかいと考えております。 仮定の話ですが、2,3年後に2025年を見据えて医療機関 A の病床数をいくらか減 らすとなったときに、医療機関 A が逆の方向に動いた場合に、A も含めたそのエリアの 意見をもれなく聞き、やはり全体のながれとしておかしいのではとなった場合に知事が医 療審議会に諮問して、医療審議会に答申をいただいたうえで、方向性を決めて、話がすす むと考えております。われわれとしては「要請、命令、指示」は押さないボタンというふ うに考えているところであります。 (引用以上)
事務局としては「押さないボタン」との意向を表明している。

さらに県担当者の考え方が見える点として、以下の発言「予定調和が進むのではないか」が象徴的だ。(以下、同引用)
事務局 委員がおっしゃった具体的な削減計画は作らない予定です。あくまで何年か先の見込み で、今後診療報酬体系も変わったり、医療と介護の計画も変わっていく中で、民間の有床 診療所で後継者がいないということで、病床をそのまま返上したいという方もいらっしゃ いますし、今年度からの流れとして公立病院については今までいろいろ財政的な支援があ ったのですが、総務省を中心に2025年に向けて一つのトレンドのようなものを現場に 提示している話も聞いておりますので、そういった流れの中で、ある意味最適化といいま すか、予定調和が進むのではないかと思っております。(引用以上)

病床削減はせず、予定調和的に期待する病床数・病床機能に収束するはずだとは個人的には思えない。

もし多くの自治体、都道府県担当者がこのように考えているのであれば、診療報酬によるかなり厳しい誘導が待っているはずだ。

いや、そもそも厚労省は地域医療構想ガイドラインで「それぞれの地域で検討する」という大義名分、機会を与えた形にして、このあと、ごりごり診療報酬で締め付けてくることを、最初から考えていたのかもしれない。競争・共倒れになっても厚労省は知らんぷり。地域のせいにするに違いない。

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