2015/05/31

情報の海に溺れる寸前か?

がんに特化したデータ分析を行う機会は以前ほど多くはないのだが、たまに依頼を受けることがある。先日いくつかブログに書いた地域差の話は、がんでも議論を展開することができる。こういった単純な地域差だけを見るならば、学術的な背景にフォーカスする必要はほとんどなく、物理的なアクセス・人の移動を細かく見ることの方が大事だ。

とは言え、学術的ことや最新の治療内容を把握したいと思うこともある。そんなときインターネットでちょっと調べたくらいでは、なかなか効率良く情報を把握することはできない。そういった観点で、ASCOの内容をざっと眺めておくのは効率が良いと思っている。

ASCO Annual Meeting

ニュースを見ていたら、下のような記事が出ていた。


以下、記事から引用
CancerLinQ to Leverage the Power of SAP HANA® 
SAP HANA has already been adopted by thousands of institutions, including global health and medical organizations. For example, SAP has teamed with the National Center for Tumor Diseases in Heidelberg, Germany, to use real-time data analytics to help accelerate cancer research and improve clinical trial matching. In Japan, SAP has teamed with Mitsui Knowledge Industry Co., Ltd, to reduce the time it takes for patient-specific genomic analysis for cancer diagnosis from 30 days to 20 minutes. 
(SAP HANAはすでにグローバルヘルス関連機関や医療機関を含む千以上の機関に導入されている。例えば、SAPはドイツ・ハイデルベルグの国立腫瘍疾患センターと手を組み、がん研究の推進と治験の改善を手助けすべくリアルタイムデータ分析を利用してもらっている。日本では、SAPは三井情報を手を組み、がん診断の遺伝子情報解析にかかる時間を30日から20分に短縮している)
引用以上(日本語は弊社意訳)。

三井情報とSAPで遺伝子解析と言えば、おそらく京大のオンコプライムのことだろうか。
京都大学医学部附属病院 | がん 遺伝子解析 OncoPrime

海外の記事を読んでいて、突然日本の話が出てきたときに、それが自分の知らないことだったりすると、ちょっと情けない気持ちになる。(情報に溺れない程度に適度に勉強することが肝心だろう。)もう少し精進せねば・・・。