医療、福祉に貢献するために

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~ 株式会社メディチュア Blog

2016/08/23

今後、費用対効果の検証・議論は避けて通れない

先週流れていたPCSK9阻害薬の費用対効果検証のニュース。

Amgen, Sanofi Cholesterol Drugs Not Cost-Effective, Study Says - Bloomberg

New cholesterol drugs could add $120 billion to annual U.S. health costs - USA TODAY

日本では、オプジーボが話題となることが多い。しかし、オプジーボが話題になっているはたまたまではなく、今後もこういった薬は続々と出てくる可能性がある。患者にとっては、画期的な新薬が出てくるのはうれしい話である一方で、財政的には悩ましい話だ。

PCSK9阻害薬のニュースはアメリカの話であり、そもそも日本でこの薬を使う人の割合については、アメリカと同じではないので、そのまま日本でも・・・ということではないが、費用対効果の検証を行った結果がニュースになるのは、今後、普通のことになるのかもしれない。

ブルーンバーグの記事の一部を引用する。
Praluent and Repatha to all eligible patients would also contribute to a $120 billion increase in annual U.S. health-care spending, a gain of about 4 percent, they said.“This hopefully should prompt some discussion about what are reasonable or tolerable drug prices in the U.S.,” Kirsten Bibbins-Domingo, an author of the report and a professor at the University of California, San Francisco, said in a phone interview. “We modeled many, many, many scenarios, and this drug is not cost-effective at the ticket price.”
これらの薬だけで年間1200億ドル≒12兆円にもなり、アメリカの医療費総額の4%くらいになりそうだと書いている。(アメリカの医療費は確か3兆ドルくらいなので、多分12兆円という自分の計算は間違っていないはず)

日本の医療費総額が40兆くらいなので、12兆円と聞くと椅子から転げ落ちそうな額だ。

費用対効果の検証としては、ニュースの基になっているJAMAの論文を読むと分かりやすい。対象となる疾患ごとに、薬を使った場合、使わなかった場合、それぞれを比較し、検証している。
Cost-effectiveness of PCSK9 Inhibitor Therapy in Patients With Heterozygous Familial Hypercholesterolemia or Atherosclerotic Cardiovascular Disease | Aug 16, 2016 | JAMA | JAMA Network

画期的な新薬が次々生まれ、患者が使えるようにするには、こういった議論は避けて通れない。今後、一般市民もこういった話題に興味・関心を持つべきだろう。

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