2018/08/13

膝関節の人工関節置換術の症例集約状況

先日話題にした人工関節置換術(人工関節置換術は日帰り手術になる時代が来るのか)のデータ検証。※ 本分析はすべてDPC公開データ(2012年度~2016年度実績)を基に作成

DPCデータによる症例数と在院日数の関係の施設分布。2012年度実績(オレンジ)と2016年度実績(青)の比較。

2012年度は20日以内のところが少ない。


2016年度は20日以内のところが増えた。

2つのグラフを重ねてみると・・・


青が全般的に下に移動しているように見える。
DPC算定病院全体の在院日数分布を箱ひげ図で見ると、箱全体が下がってきている。特に、箱の下が23日から20日まで縮んで来ているので、早期退院症例が増えてきていると思われる。

箱の上端・中央・下端は75%、50%、25%タイル値
ひげの上端・下端は90%タイル値、最小値

DPC算定病院だけに限って、年間症例数50件未満と50件以上で2グループに分けた。2012年度と2016年度の各グループの症例数合計を比較したところ、50件未満のグループは、ほとんど変わっていない。一方で、50件以上のグループは、大幅に件数が増えている。


2012年度と2016年度で分母となる病院数が若干異なるので厳密な比較は難しいが、件数の多いところにより患者が集まってきている、集約化が進んでいる、ということを示唆するデータと言えよう。