2018/11/26

セミナー資料の紹介

先週の講演資料のうち、配布しなかった資料の一部を紹介。
ガートナーが示しているテクノロジの流行り廃り、社会への浸透状況などを図示したものがハイプサイクルという下記のもの。


これを参考に、診療報酬にも一定の流れがあるのでは・・・と話したのが下記のもの。イメージなので、色々おかしいところもあるが、そこはお許しを。


普及期に入ってしまっているものの代表として、薬剤管理指導料を挙げた。これだけ算定していて、具体的に何に貢献できているか? 算定件数の多い地域と少ない地域でアウトカムは違うのか? このような疑問がすっきり解消するような新たなエビデンスを示すなどしない限り、指導することが当たり前になり、管理料は包括になってしまうかもしれない。(これ以降のグラフは、第3回NDBデータ、2017年都道府県別推計人口を基に作成したもの)


勃興期の例として挙げたのが、認知症ケア加算。まだまだこれから。


でも、地域によって、身体拘束ありの患者が多いところと少ないところがある。身体拘束しない方向に誘導するため、身体拘束ありの患者の点数を低くすることには一定の理解はできる。しかし、転倒・転落の防止や患者・家族の満足度向上などのアウトカムの観点も重要ではないだろうか。身体拘束なしにこだわるあまりにアウトカムが悪くなっていたら元も子もない。


勃興期から普及期に求められるのは、現場の負担を適切に評価しつつ、エビデンスを積み上げていくことだと思っている。

このようなハイプサイクルとして眺めると、落ち穂拾いに固執し、視野を狭くしていると本質を見失う可能性がある。落ち穂拾いをしつつ、本質とは何か考えることが大事なのではないだろうか。